マンションの窓は共用部？　専有部？

窓や玄関ドアは、マンション住民の共用部である場合が多いんだ。窓や玄関ドアが共有部かどうかは、マンションの「管理規約」で定められている。管理組合の理事さんたちも細かな規約までわからないことも多いから、まずは「管理組合規約」確認してみてほしい。

玄関ドアや窓は外観の一部だから、住民が個々にデザインを変えられないように規制する意味があるんだよ。たとえば玄関の色を勝手に塗り替えたり、窓に広告を貼ると、美観が損なわれてしまうからね。

ふつう、管理規約は 国土交通省が制定した「標準管理規約」というものがベースになっていることが多いのだけど、この標準管理規約は「窓は共有部」としているので、ほとんどのマンションが窓を共用部と定めているんだよ。

サッシの修理費をどこから捻出するのかは、管理組合の判断になる。サッシの修理または交換が修繕計画に組み込まれている場合は、修繕工事を待って個人で修繕をする必要はないかもしれない。

しかし、サッシが著しく老朽化していたり破損していて緊急を要するときには、管理組合の承認をとるのも難しいかもしれない。そういう場合は「個人負担でも良いので修理をしたい」と考える人も多い。ただしその場合でも、勝手にやらずに管理組合に了承をとる必要があるんだ。

マンションの窓は12年程度で劣化が表面化してくると言われているんだ。窓に関する課題がでてきたら、一度「窓の劣化診断」を申し込んでほしい。窓の専門家である窓のドクターがマンションに伺って、窓の劣化状況を診断するんだ。診断だけなら費用はかからない。サッシの取り換えとなると高額になるけれど、戸車の交換だけならコストを抑えて快適性を向上することができるなど、さまざまな提案ができるんだ。